最終更新:2025年9月1日

「北陸新幹線が敦賀まで延伸、東京からぐっと近くなりました。」
2024年3月の延伸で、東京→福井は最短約2時間51分、東京→敦賀は約3時間8分に短縮。
そこで本記事では、福井・敦賀・加賀温泉郷を“無理なく楽しむ”2泊3日の王道ルートをご提案します。

見どころは、恐竜博物館・禅の聖地「永平寺」・名湯が集う加賀温泉郷・敦賀レトロ街。移動の最短動線と食の名店も押さえ、大人の旅にふさわしい静けさと上質さを両立させます。

このプランに沿えば、移動の迷いが消え、滞在にゆとりが生まれます。

※所要時間・運行情報・各施設の基本情報は2025年9月時点の公開情報をもとに記載しています。実際のダイヤ・営業日は必ず公式でご確認ください。

1. ルートと所要時間

1-1. 北陸新幹線の延伸と所要目安(東京→福井/敦賀)

2024年3月の金沢〜敦賀延伸により、東京→福井は最短約2時間51分東京→敦賀は最短約3時間8分まで短縮されました。最速達の「かがやき」を軸に、行きは福井・帰りは敦賀という三角動線で組むと、移動のロスが少なく2泊3日がゆったりまとまります。

区間 目安所要時間 想定列車 補足
東京 ⇆ 福井 最短 約2時間51分 かがやき 延伸で約30〜36分短縮
東京 ⇆ 敦賀 最短 約3時間8分 かがやき 金沢以西の直通で約50分短縮
東京 ⇆ 加賀温泉 最短 約2時間40分前後 かがやき/はくたか 途中停車数により変動

1-2. 乗換と席選びのコツ(荷物・指定席・IC活用)

指定席前提で計画を。最速達の「かがやき」は全車指定席、一方「はくたか」は一部に自由席があります。週末や連休は早めの予約が安心。Green(グリーン車)は静かで荷物置き場も広め、Gran Class(グランクラス)は長時間移動でも疲れにくい快適仕様です。

  • 荷物が大きい場合:3辺合計160cm超は「特大荷物スペースつき座席」などの事前予約が必要。最後列席の背面スペースを使える編成もあるため、座席選択時に「荷物スペース付」を指定しましょう。
  • 予約チャネル:JR東日本のオンライン予約(えきねっと)やJR西日本のオンライン予約で、乗車前に座席と号車を確定しておくと安心です。
  • IC活用の小ワザ:駅ナカ移動やロッカー利用は交通系ICが便利。一部の大型荷物用ロッカーはICカードで施錠するタイプもあります。
  • 席位置の目安:景観を楽しむなら進行方向窓側(2列側)、荷物重視なら最後列。複数名なら同一号車で通路挟み席を確保して乗下車をスムーズに。
キャラクター
かがやき=全車指定席。荷物が大きいときは“特大荷物スペースつき座席”を選ぶのがコツです。」

2. 1日目:福井市街

2-1. 福井駅周辺さんぽと越前の昼ごはん

到着日は、まず福井駅直結の商業施設「CURU-F(くるふ)福井駅」で身支度と腹ごしらえを。名店と土産が一堂に集まり、越前そば・地酒・郷土菓子まで駅ナカで完結します。施設公式・観光サイトでも駅直結の利便性が紹介されています。(出典:施設公式/福井県観光情報)

  • サクッと昼食:そば・郷土定食を扱う駅周辺の飲食は選択肢が豊富。駅隣接の複合施設ハピリンにも飲食・観光案内がまとまっています。
  • 駅前さんぽ:恐竜モニュメントの前で記念撮影を。買い出しは到着直後に済ませると、この後の移動が快適です。

到着後のミニプラン(目安)

11:30 東京発「かがやき」→ 14:2x頃 福井着(例)→ 駅直結でランチ&荷物整理 → 15:30 県立恐竜博物館方面へ移動開始

※具体的なダイヤは日付により変動。公式の時刻表で必ずご確認ください。

2-2. 福井県立恐竜博物館の基本(アクセス・所要・予約)

営業時間:通常は9:00–17:00(最終入館16:30)、夏休み期間は延長あり。休館日は原則第2・第4水曜と年末年始です。最新情報と特別展は必ず公式で確認しましょう。

アクセス:JR福井駅からえちぜん鉄道・勝山永平寺線で約53〜60分→終点勝山駅。駅前からコミュニティバスで約10〜20分、もしくはタクシー約10分で到着します。

区間交通目安時間メモ
福井駅 → 勝山駅えちぜん鉄道約53〜60分車窓の里山景色が美しい路線
勝山駅 → 博物館コミュニティバス約10〜20分「恐竜博物館前」下車(直行便あり)
勝山駅 → 博物館タクシー約10分荷物多め・時間重視に便利

2-3. 夜は地元名物へ(おろしそば・ソースカツなど)

夜は福井の“二大ローカルグルメ”を。おろしそばは大根おろしと鰹節・青ねぎをのせた素朴な味わいで、ソースカツ丼は薄めのカツを特製ソースにさっとくぐらせご飯へ。どちらも駅周辺で出会える定番です。

  • おろしそば:名産“越前そば”として全国的に知られる一杯。夜でも提供する店が多く、ハシゴも楽しい。
  • ソースカツ丼:福井発祥として知られるスタイル。老舗ヨーロッパ軒は系譜で名高く、旅行メディアでもその歴史が語られています。
  • 駅ナカ・駅前:CURU-Fやハピリン周辺は郷土料理の店がまとまっており、移動疲れがある初日も動線が短くて安心
キャラクター
「博物館は最終入館16:30が目安。午後インなら“駅ナカで軽く→夕方は展示集中→夜はおろしそば”で無理なく楽しめます。」

3. 2日目:永平寺〜加賀温泉

3-1. 禅の聖地・大本山永平寺の歩き方

早朝に福井駅を出て、永平寺は午前拝観が静かでおすすめ。拝観時間は8:30〜16:30(最終16:00)が目安、拝観料は大人700円程度(直近の観光情報ベース)。服装は露出を控えた落ち着いた装いを意識し、堂内では静粛に。僧侶や修行風景の撮影は不可の場合があるため、現地掲示に従いましょう。

アクセス:福井駅からは直行バス(約30分)がわかりやすいほか、えちぜん鉄道で永平寺口→路線バスという行き方も可能です。公式・観光案内でも、福井駅〜永平寺を結ぶ公共交通が案内されています。

  • 拝観前の準備:靴の脱ぎ履きが多いので、歩きやすい靴+清潔な靴下が快適。大きな荷物は駅ロッカーに預けると巡拝がスムーズ。
  • 所要の目安:堂内・回廊をゆっくり巡って約90〜120分。禅の空気を味わいながら、無理のないペースで。
キャラクター
「回廊は滑りやすいことがあります。低いヒールやフラット靴が安心ですよ。」

3-2. 加賀温泉郷の選び方(山代・山中・片山津・粟津)

午後は北陸新幹線で福井 → 加賀温泉へ。所要は約15〜20分と近く、2泊3日行程に無理なく組み込めます。

加賀温泉郷は「山代・山中・片山津・粟津」の4湯。それぞれ個性がはっきりしているので、旅のテーマで選ぶのが正解です。

エリア 雰囲気・特徴 誰に向く? キーワード
山代温泉 中心に総湯・古総湯があり、九谷焼ゆかりの街並み。老舗旅館とギャラリー巡りが楽しい。 温泉情緒×アートを楽しみたい大人旅 総湯・古総湯/九谷焼/街歩き
山中温泉 鶴仙渓(かくせんけい)の渓谷散策が名物。橋と渓流、四季の彩りが映える。 自然派・フォト派・ゆるハイキング派 渓谷さんぽ/あやとり橋/湯のまち
片山津温泉 柴山潟に面したレイクビュー。白山連峰の眺望、湖上の噴水・夕景が美しい。 景色重視・ドライブ派・写真好き 湖畔/夕焼け/噴水ショー
粟津温泉 小規模で静かな湯処。開湯1300年級・「法師」など歴史ある宿が点在。 静けさ重視・老舗旅館でしっとり派 古湯/老舗旅館/湯治気分

3-3. 夕刻は湯宿でゆったり、大人の過ごし方

到着日はチェックイン→外湯or貸切風呂→早めの夕食の流れが心地よい。山代なら総湯めぐり、山中なら渓谷を夕景のうちに短時間さんぽ、片山津は湖畔の夕焼け鑑賞、粟津は館内の湯・読書・薄灯りで静けさを味わって。

  • 夕食:旬の加賀野菜や日本海の魚介を会席で。量より質を選べる宿を基準に。
  • 館内の歩き方:大浴場→部屋→ラウンジと、動線が短い順に回ると疲労が残りません。
  • ナイトキャップ:就寝前は白湯か薄めのお茶で水分補給。温泉後のアルコールは控えめに。
キャラクター
「翌朝は朝風呂→軽い散歩で代謝アップ。山中なら鶴仙渓の遊歩道が気持ちいいです。」

4. 3日目:敦賀レトロ街

4-1. 赤レンガ倉庫エリアと港町の歴史景観

最終日は港町・敦賀ならではの赤レンガ倉庫エリアへ。1905年築の倉庫群は、現在「レストラン館」「ジオラマ館」として公開され、昭和期の敦賀の街並みと鉄道・港の繁栄を映す大型ジオラマは見ごたえ十分。建物は登録有形文化財に指定され、港と鉄道が交差した物流の要衝だった歴史に触れられます。

港時間の楽しみ方(所要の目安:60〜90分)

赤レンガ倉庫(外観&館内)→ 港沿いを軽くさんぽ → カフェで休憩。
ジオラマ館は上映サイクルに合わせて巡ると効率的です。

4-2. 気比神宮・気比の松原へ寄り道

市街地へ戻ったら氣比神宮(けひじんぐう)へ。創建は和銅元年(708年)説を伝え、北陸道総鎮守・越前国一之宮として崇敬を集めます。木造として日本三大鳥居に数えられる大鳥居が象徴的で、参道は駅から徒歩圏。静かな朝詣でにふさわしい清浄な空気です。

そのまま海辺へ足を伸ばし、気比の松原で深呼吸を。三保の松原(静岡)虹の松原(佐賀)と並ぶ「日本三大松原」のひとつで、砂浜沿いに遊歩道が整備されています。夏の海水浴だけでなく、通年で穏やかな散策が楽しめます。

4-3. 敦賀からの帰路(東京・関西方面)

東京方面:敦賀駅から北陸新幹線(かがやき/はくたか)で東京方面へ直行。延伸開業(2024年3月)により、東京〜敦賀間の直通運行が整備されています。乗継なしのスマートな帰路で、所要はダイヤ・停車駅により変動します。

関西方面:大阪・京都へは敦賀から特急サンダーバード(全車指定席)で移動。2024年改正以降は敦賀で在来線特急と新幹線が接続するダイヤに変更され、サンダーバードは大阪/京都〜敦賀の運行系統に。帰阪・帰京どちらも敦賀駅での乗換導線が整備されています。

方面 基本ルート 予約のポイント 備考
東京 敦賀 →(北陸新幹線)→ 東京 混雑期は指定席/グリーンを早めに。
乗車前に駅ナカで軽食購入が安心。
敦賀駅の新幹線乗換はシンプル。案内動画も公開。
大阪・京都 敦賀 →(特急サンダーバード)→ 大阪/京都 全車指定席のため事前予約を。
大きな荷物は最後列付近の座席選びが快適。
運行時刻・所要は季節改正で変動。最新の案内を確認。
キャラクター
敦賀駅の乗換は上下移動だけで完了。荷物が多い日は余裕のある乗換時間を選ぶと気持ちが楽になります。」

5. 旅費・混雑回避Tips

5-1. おおよその旅費目安(交通・宿・食)

2泊3日・大人1名の概算です。出発地や宿のグレードで増減しますが、目安のレンジ感を掴んでおけば計画が立てやすくなります。

費目 目安 メモ
東京⇄北陸(新幹線・指定席) 往復 約32,000〜36,000円 東京→敦賀 片道約16,000〜18,000円が目安。ダイヤ・座席種別で変動。
現地移動(在来線・バス等) 約2,000〜4,000円 福井駅⇄恐竜博物館などの移動を合算。季節ダイヤで変動。
宿泊(加賀温泉郷・2食付) 1泊あたり 約12,000〜28,000円 お手頃〜中上位旅館の相場感。特価は1万円前後から、上位は3万円超も。
食事(外食分) 合計 約3,000〜6,000円 駅・市街での昼食など。旅館で夕朝食付を想定。
観光入場料 目安 1,500円前後 恐竜博物館(大人720円目安)、永平寺(大人700円)など。

モデル合計(2泊3日・1名)

約65,000〜100,000円(新幹線往復+現地移動+2食付旅館×2泊+外食+入場料の想定)。
ハイシーズン・上位旅館・グリーン席利用でさらに上振れします。

5-2. 事前予約・時間帯回避で快適に

  • 指定席は1か月前10:00解禁:JR西日本オンライン予約や窓口で手配。混雑期は早めに確保。
  • サンダーバードは全車指定席:敦賀接続の特急は自由席なし。事前に座席を押さえるのが安心。
  • 大型荷物は“特大荷物スペースつき座席”:事前指定で荷物置きの心配を解消。ICで施錠するタイプも。
  • 恐竜博物館は午後後半が穏やか:最終入館16:30(通常期)。予約枠が導入される場合もあるので、直前に空き確認を。
  • 永平寺は朝拝観が静か:拝観8:30〜16:30が基本。足元は滑りにくい靴で。
  • 加賀温泉は送迎を活用:駅〜各温泉街は路線バス・タクシー・宿送迎(要予約)が便利。

5-3. 復興応援の能登寄り道(関連記事リンク)

旅の終盤に金沢経由で能登方面を少し応援旅という選択も。輪島朝市・和倉温泉・七尾など、状況に応じて受け入れを再開しているエリアから計画を。
本ブログの関連記事と内部リンクで導線を用意しましょう。

キャラクター
「費用は“交通+宿”が8割。先にここを決めて、あとは現地で“食と体験”を足していくと無理がありません。」

6. まとめ|北陸2泊3日は“無理なく上質”が正解

旅の要点(超短縮版)

  • 動線:【東京→福井】→(2日目)永平寺→加賀温泉→【3日目】敦賀→東京/関西
  • 混雑対策:新幹線は指定席前提、恐竜博物館は午後後半に寄せて余裕を確保
  • 滞在の質:加賀温泉郷はテーマで4湯を選び分け(情緒・自然・レイクビュー・静けさ)
  • 費用感:総額の目安は約6.5〜10万円/人・2泊3日(時期と宿のグレードで上下)

次の一歩(予約・準備チェック)

  • 新幹線指定席(発売は1か月前 10:00)と、荷物スペースつき座席の確保
  • 恐竜博物館の最新スケジュール(時間帯予約の有無・最終入館)を前日確認
  • 加賀温泉駅⇄宿の送迎予約または路線バス時刻の控え
  • 永平寺は朝拝観+滑りにくい靴
キャラクター
“移動を短く・滞在を長く”が北陸旅のコツ。行程に30分の余白を作ると、旅が優しくなります。」

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